最近読んだもの

風が強く吹いている 三浦しをん
 箱根駅伝もの。素人も含めた10人で箱根を目指すという話。
 ここのところスポーツ小説がマイブーム(もう死語?)になってきたので読んでみた。
 あっという間に読んでしまう位には面白いものの、「スプリンター」や「奈緒子」に傾倒していたこともある自分の好みを思うと、ハイジとカケルの描写がやや爽やかすぎて物足りなかったりもする。

ららのいた夏 川上健一
 これはあれだ。なぎさme公認。いやまあ脳天気な女の子がすごく足が速いというだけの共通点しかないんだけれど。
 タイトル通りラストはヒロインが過去形になってしまうが、それはさておき、ヒロイン以上に相手役の男の出世ぶりには、田中マー君もびっくりだったり。

監督 海老沢泰久
 架空の弱小球団エンゼルスを率いることになった監督広岡達郎の話。
 見所が多すぎるし、信じられないくらいに面白いし、なにより「甲子園の空に笑え」に大きく影響を与えているとしか思えない今更ながらに新発見の本でした。

DIVE! 森絵都
飛び込みに情熱を燃やす3人の少年の話。
中盤までは、普通の青春を犠牲にしながら飛び込みにのめり込んでいく姿や才能の背比べ、生々しくもおかしみのある恋愛話などが、ポンポンと飛び出してきてはグイグイと読者を引っ張る展開が面白い。
 逆にクライマックスの試合では関係する人物たちの飛び込み台に立つに至る思いを丹念に書き始めるために、試合の躍動感みたいなものがすっかり鳴りを潜めて、点数を追いかけていくだけの残念な形になってしまったかなと思えた。

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 自炊始めました。
 といっても料理ではなく、書籍の電子化を指す言葉。
 ソニーの電子ブックリーダー PRS-505を購入したので、お気に入りの小説や漫画を電子化し始めた訳です。
 スキャナーを買い本の裁断機を買いフォトショップを買い、バカにならない出費をしながら1冊の本を電子化します。
 1冊2時間。
 1冊読めちゃうよ。
 さすがに小説ならだいぶ時間を短縮できるようになりましたが、まあ手間の掛かる作業です。
 とはいえ、メモリーに電子化書籍が増えていく様を見るのは本棚一杯に本が並ぶのにも似た喜びがあって、やめられない止まらない。