世界名作劇場

ゼーガペインが終わってからアニメはしばらく見ていなかったんですが、今は一月から始まった「世界名作劇場 レ・ミゼラブル 少女コゼット」にすっかり嵌り込んでいます。

日曜夜7時半〜8時、提供は勿論ハウス食品ですが、残念なことにチャンネルがBSフジと、どれだけの視聴者がいるのか疑問に思うところです。


オレ自身は、おぼろげながら「ああ無情…」を小学生時代に読んだ記憶がある程度で、内容に関する情報はすっかり抜け落ちていましたから、新鮮な気分で視聴しています。

本来の主役はジャン・バルジャンなんでしょうが、名劇ということもあって、今作ではコゼットが主役になっています。

成り行きで、母ファンティーヌから、テナルディエ一家に預けられることになった娘コゼットは、ファンティーヌがいないのをいい事に、テナルディエ一家から奴隷のような扱いを受け日々を暮らしています。

この辺りは、セーラ等名劇にありがちな状況なんですが、このコゼットが意外に図太い上に、テナルディエ家の長男(でもコゼットより年下)ガブローシュや野良犬シュシュの助けも借りて、テナルディエ夫婦やその娘姉妹(エポニーヌ、アゼルマ)たちのいじめを、柳に風と受け流しちゃったりしています。


逆に、コゼットと再び一緒に暮らすために、遠くの街へ働きに出たファンティーヌは、ジャン・バルジャンの工場で働くことになったものの、コゼットの養育費の送金や貯金のために、職場の人間関係を疎かにしてしまい、いじめを受けることになり、結果的に工場をクビになってしまいます。

さらに、テナルディエからコゼットの養育費の値上げや病気の治療費(嘘)等で多額のお金を要求され、それをコゼットの為と、必死に仕事を探したり、手荷物を売ったりしながら工面して、ギリギリの生活を送るようになります。

そして、無理な仕事を引き受けて、結局処理することが出来ずに再び職を失い、アパートも追い出されてしまったのが、先週までのあらすじです。


さて、こうやってブログに残しておこうと考えた今週の放送ですが、一言でいえば、これは酷い…。

放送タイトルは「お母さんのスカート」、テナルディエにコゼットの防寒着代(これも嘘)を要求されたファンティーヌが、お金を工面してコゼットに毛皮のスカートを送る話です…でした。


放送冒頭、ファンティーヌは職を求めて入った屋敷で、職を貰えずにパンを施されそうになります。

これに対して、自分はそんなにみすぼらしい格好をしていたのかと1人ごちながら、ファンティーヌはそれを拒否して立ち去ります。

結局を職を見つけることが出来なかったファンティーヌは、自らの綺麗な長い髪を売り、そのお金でコゼットの為のスカートを買ってテナルディエの所へ送ります。

このスカートは、テナルディエの下で、何故お金を送ってこなかったのか憤慨されることになり、テナルディエの娘のアゼルマに与えられます。

ここで、初めてコゼットがテナルディエに怒りを向ける事になるのですが、子供の身ではどうにもなりません。


さて、髪を売ってしまったファンティーヌは、住む場所もなくホームレスの寄り合い所帯の様な所に身を寄せ、苦しい生活に体を痛めながらも、その日その日の仕事でまた貯金を始めます。

そして再びテナルディエから養育費の催促が入ります。

ファンティーヌがわずかばかりに貯めたお金を送金するために街を歩いていると、正面からぶつかってきた男に、そのお金を盗まれてしまいます。

ファンティーヌは脱げてしまった靴も履かずに裸足で警察の下へと駆けつけますが、そのみすぼらしい格好を見た警察官は、ファンティーヌを物乞いと決め付けて追い返してしまいます。

これで、街の人を信用できなくなってしまったファンティーヌは、寄り合い所帯の人たちにまで「私のような物乞いがお金を持っていることを知っているあなたたちが、私のお金を盗ませたんでしょう」と錯乱気味に詰寄り、諦めてその場所からも離れていきます。

テナルディエから、送金がなければコゼットを他所にやると脅されながら、ファンティーヌは物乞いとして街を浮浪します。

その姿は、目は落ち窪み、頬はコケ、薄汚れた体は痩せ細って寒さに震え、もはやパリで育った上品な婦人の面影はまるでなくなっています。

ファンティーヌは、街で出会ったバルジャンの従者アランに対し、「バルジャンの工場から追い出された所為で私はこんな目に遭っている、コゼットにお金を送りたかっただけなのに」と言い残し、その場を後にします。


アランがその次第をバルジャンに報告し、バルジャンが工場長を呼んでファンティーヌをクビにしたあらましを確認していると、街に雪が降ってきます。

雪が薄く積もった街で、ファンティーヌは2人組の酔っ払い男性に出会い、物乞いをしますがあっさりと断られ、その場を後にしようとします。

あろうことか、男たちは、道に積もった雪を丸め、ファンティーヌの背中に押し込みました。

これに、堪らず悲鳴を上げたファンティーヌを見て、大笑いしながら男たちが去っていきます。

ファンティーヌは、男たちを睨め付けながら、すぐそばにあった棒を拾い上げます。


バルジャンの命令か、自身の行動か、雪の街をファンティーヌを探して走り回るアランは、同じく街を走り回る警察官の後を追いかけて行き、頭を押さえる男性二人と、警察官に両脇から押さえられたファンティーヌを目にします。

そして、警察官に連れられて行くファンティーヌを、ただ見送るのでした。


そんな30分でした。あ痛たたたたたたt

ファンティーヌがコゼットに送ったスカートとかほとんど関係ありませんし!

むしろ、意味ありげにクローズアップされた、ファンティーヌの履くスカートが汚れ痛んでいく様が主題だったんじゃないですかと!

うん、まあ、ここ2・3週はコゼットよりもファンティーヌの不幸がクローズアップされる展開になっていましたし、ここで一気に片付けてしまったと納得しておくに限るわけですが。


しかし面白い。

今更、名劇(しかも主人公萌え系キャラ)に、こうも嵌ってしまうとは思いませんでした。

過去の名劇も、今見返してみると改めて楽しめるのかもしれませんねと思いながら、やたらと長くなってしまった今日のブログを終わらせます。